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Japanische Klassiker mit Furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

江戸川乱歩さんの有名な小説に『陰獣』というのがありますが、あの内容に紳商小山田夫人静子が、平田一郎という男から脅迫状を毎日のように受けとる件があります。その脅迫状の内容というのは、小山田氏と静子夫人の夫婦としての夜の生活を、非常に詳細に書き綴ってあるのです。それは夫妻ならでは絶対に知ることのない内緒ごとでした。それにも係らず、平田一郎という陰険な男は、一体どこから見ているのか、実に詳しく、実に正確に、夫婦間の秘事を手紙の上に暴露してある。――この脅迫状のことを、私の妻が突然話題にしたのです。江戸川さんの小説では、この気味の悪い手紙の主は、実は平田とかいう男ではなくて、小山田夫人静子その人だった。夫人の変態性がこの手紙を書かせ、夫との夜の秘事に異常な刺戟を与えたというのでした。――私の妻は、最後にこんなことを訊いたことを覚えています。『このような脅迫状が、静子さん自身の手によって書かれたわけなら、静子さんは別に何とも恐ろしくはなかった筈です。しかしもしあの手紙が、本当に見も知らない人の手によって書かれたものだったとしたら、静子夫人の駭きは、どんなだったでしょうね』