Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
「なアに、知るものかネ」学士は強く首を左右に振った。「さあ、今日は遅れたから、急いで組立てにとりかかろう」
そういって深山理学士は実験衣を拾いあげると、洋服の袖をとおした。そのときポケットから、四角い封筒がパラリと床の上に落ちたのを、学士は気付かなかった。
ダリアの眼は悪戯者らしく爛々と輝いた。太い腕が、その封筒の方へニューッと延びていった。
4
「赤外線男というものが棲んでいる!」
途方もない「赤外線男」の存在を云い出したのは、外ならぬ深山理学士だった。それは苦心の赤外線テレヴィジョン装置が組上ってから二日ほど後のことだった。
大胆といおうか、気が変になったといおうか、深山理学士の発表に駭いたのは、学界の人達ばかりだけではなかった。逸早く帝都の諸新聞紙はこの発表をデカデカの活字で報道したものだから、知ると識らざるとを問わず、どこからどこの隅々まで、一大センセイションが颶風の如く捲きあがった。
「赤外線男というものが棲んでいるそうだ」
「そいつは、わし等の眼には見えぬというではないか」
「深山理学士の何とかという器械で見ると、確かに見えたというではないか」