Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

「待ってくれ、待ってくれ」と雁金検事が悲鳴に近い声をあげた。「どこに誰がいるやら判らないじゃないか。よオし、諸君はとりあえずこっちに立っていて呉れ給え。僕たちは、この椅子に腰をかけていることにしよう」

幹部だけが、スクリーンを包囲して、椅子に席をとった。

「いいですか」

「いいよ」

パッとネオン灯は消えた。すると一尺四角ばかりのスクリーンの上に、朧気な映像があらわれた。

「馬鹿に暗いネ」と課長が云った。

「ピントが外れているのです。増幅器もまだうまいところへ調整がいっていません。直ぐ直ってきますよ」

なるほど映像はすこし明瞭度を加えた。テニスコートの棒くいや審判台らしいものが見える。そこへ人影らしいものが。

「人間が通っているぞ」課長が叫んだ。「早く肉眼で運動場を見せ給え」

「これは、こっちのレンズからお覗き遊ばして……」捜査課長の耳許でダリアの声がした。

「呀ッ」と課長は慌てたが「いやなるほど、よく見えます。――なあーンだ、例の用務員が本当に通ってやがる」

まず赤外線男ではなかったので安心した。

「この辺のところですから、さあ誰方も変りあってスクリーンを覗いて下さい」