Japanische Klassiker mit Furigana
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たちあがるおおさか
起ち上る大阪
織田 作之助
Lesen Sie 起ち上る大阪 (たちあがるおおさか) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.862 Zeichen · 10 Bildschirme
ことであろうし、あれこれ思い合せるとまことに「春は文楽復活の記事に乗って」大阪へ来たかの感があった。ともあれ、私は何がなし嬉しく、いそいそとした気持でその日大阪へ出掛け、他アやんを見舞ったのである。
実のところ、他アやんはもうどっかへ疎開していて、会えないだろうと私は諦めていた。ところが、行ってみると、他アやんは家族の人たちと一緒にせっせと焼跡を掘りだしていて、私の顔を見るなり、
「よう、織田はん、よう来とくなはった。見とくなはれ、ボロクソに焼けてしまいました。さっぱり、ワヤだすわ」
と言ったが、他アやんはべつに「さっぱりワヤ」になった人のような顔をしていなかった。聴けば他アやんは頼っていく縁故先が無いわけでもなかったが、縁故疎開も集団疎開もしようとせず、一家四人、焼け残った防空壕の中で生活しているのである。
「防空壕やったら、あんた、誰に気兼遠慮もいらんし、夜空襲がはいっても、身体動かす世話はいらんし、燈火管制もいらんし、ほんま気楽で宜しあっせ」
そして、わては最後までこの大阪に踏み止って頑張りまんねんと、他アやんは言い、
「メリ助が怖うてシャツは着られまっかいな。