Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうかきんむ
超過勤務
山本 周五郎
Lesen Sie 超過勤務 (ちょうかきんむ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.619 Zeichen · 31 Bildschirme
「時代が変わったのよ」少女は聞き覚えのことばをすらすらと云う、「おじさんなんか天皇制の封建制度に縛られて育ったんでしょ、あちしたちはそんなもの知りゃあしないわ、親にだってむりなことは云わせやしないし、自分でこうしたいと思えば、人がなんと云おうと、世間がどんなに騒ごうとかまやしない、やりたいことをやりたいようにやるのよ」
「きみは不良少女のようなことを云う」
「羨ましいでしょ、あーっ」少女は胸を張って叫ぶように云った、「人生は短いのよ、不良だとかずべ公だとか云われるのを恐れて、やりたいこともやらずにちぢこまっているような生活は終わったのよ、あ、いけない」少女は急に調子を変えて云った、「あちしこんなおしゃべりしてる暇なんかなかったんだわ、ねえ、お小遣かしてえ」
「だめだよ、こないだ貸したばかりじゃないか、いったいどうしてそんなにお小遣がいるんだ」
「デ、イ、ト」と少女は云った、「わかってるじゃないの、そんなの意地わるよっ」
「ごめんだね」彼はペンを取る、「僕だってふところは楽じゃないんだ、時代がきみたちのほうに変わったんなら、僕は僕の時代に坐ってるよ、僕にうるさくしないでくれ」