Japanische Klassiker mit Furigana
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おどるびじんぞう
踊る美人像
野村 胡堂
Lesen Sie 踊る美人像 (おどるびじんぞう) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.460 Zeichen · 31 Bildschirme
女優の怪死
あの女の為に身上や名誉を棒に振った男は何人あるか算え切れはしない。俺なんかもその一人さ。自殺したり殺されたりした人間もある筈だから、これでも俺は浅傷の方なんだ」
淫怪な妖魔、柳糸子の罪悪史が、アルコールに燃えさかる丹波高一の舌で、残すところ無く描き尽されました。
「サア、電車が無くなったようだぜ、帰ろう」
と言い出したのは、七軒目のバーで、十二時を聞いた時でした。
「ね、新聞屋の先生、こんな特別上等の特種を持って行くんだから、どうせ今晩の会計は官費にして貰えるだろうが、それにしても、丹波高一ともあろう者が、一銭も出さないと言われちゃ恥だ、なア亭主、これでも取って置いてくれ」
時間過の客に気を揉んで居る亭主の前へ、ポンと投り出したのは、先刻柳糸子の指から抜いて来た、ダイヤ入の指環です。
女優の怪死
女優柳糸子が、不思議な死様をしたと知れたのは、その翌日の午後、夕刊の締切近い時刻でした。
「勇、飛んで行ってくれ。出来るだけの事をして検視の模様を夕刊へ入れるんだ」
「よしッ」
足の勇は自動車の後押しも仕兼ねまじき勢で飛出しました。
千種十次郎は飛んで行って見度いと思い乍らも、夕刊の仕事があるので何うすることも出来ません。