Japanische Klassiker mit Furigana
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ちかごろかんじたこと
近頃感じたこと
小川 未明
Lesen Sie 近頃感じたこと (ちかごろかんじたこと) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.765 Zeichen · 8 Bildschirme
すると、子供は、糸であまり遠く行かないようにして、せみを木にとまらせたのでした。
すべて、生き得る条件の下に置かざるかぎり、たとえ形は異っても、同じく手にかけて殺すようなものだと私は、子供に向っていったのでした。
しかし、眼前の社会においても、甚だ原始的なる子供の本能と酷似した、残忍性のあるのを発見します。即ち、生き得る条件の下に置かれざる者にも、一律的に消費の義務をはたさせようとするが如き、これです。たとえば、失業者及びこれと近い生活をする者をして、日常の必要品たる、家賃を始め、ガス、水道、電気等の料金に至る迄、極めて規則的に強要しつつあるのは、解釈によっては、暴力の行使という他はありません。
さらに、インフレーションにより、当然招来する物価の騰貴は、いよ/\彼等を死地に追いやるものとして、ありの群に、殺虫剤をかけると同じいものです。いままでも時代の不遇に泣く人々はあったが、しかし、今日彼等の群は、ありの群よりも多数者である。生きるも、死ぬも、これ等の集団は存在している。ありがもりもりと巣から出るように、地底から、気味悪い迫力をもって、社会の表面へ出ようとするのを感ぜずにはいられません。