Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅうちょう
酋長
岡本 かの子
Lesen Sie 酋長 (しゅうちょう) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.417 Zeichen · 3 Bildschirme
ここへ来りゃ、みんな僕のけらいさ」
朝子は、ふと、こういう少年の気持を探り出すのに具合のよさそうな問いを思いついた。
「島吉つぁん、どんなお嫁さん貰うの」
すると、思いの外少年は意気込んで来て、
「嫁かい、ふ ふ ふ ふ、今に見せてやるよ」
「まあ、もう、あるの」
「ふ ふ ふ ふ」
朝子は二三日、その事は忘れていた。七草過ぎの朝、島吉は七つ八つの女の子を連れて書きものをしている朝子の椽先に立った。そして、何とも言わずに朝子と女の子とを見較べて、うふふふふふと笑った。片眼が少し爛れているが、愛くるしい女の子だ。朝子は、ふと思い出して言った。「この女の子、この間言ったあんたのお嫁さんじゃないの」
島吉は矢張り、うふふふふふと笑って、「奥さんにおじぎしないかよ」と、女の子に命令するように言った。女の子は朝子に、ぴょこんと頭を下げてから、島吉を見て、
「あ は は は は」
と笑った。すると、島吉は矢庭に鋭い眼をして女の子を睨み込んだ。その眼は孤独で専制的な酋長の眼のように淋しく光っていた。