Japanische Klassiker mit Furigana
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さといものめとふどうのめ
里芋の芽と不動の目
Lesen Sie 里芋の芽と不動の目 (さといものめとふどうのめ) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.494 Zeichen · 10 Bildschirme
同じ苦労をしても、勝は靱い命を持っていやぁがるから生きていた。親父はこっくり行き着いたのだ。病気も何もないのに死んだのだ。兄きは大鳥圭介に附いて行っちまう。お袋と己とは広徳寺前の屋敷にぼんやりしていると、上野の戦争が始まった。門番で米擣をしていた爺いが己を負ぶって、お袋が系図だとか何だとかいうようなものを風炉敷に包んだのを持って、逃げ出した。落人というのだな。秩父在に昔から己の内に縁故のある大百姓がいるから、そこへ逃げて行こうというのだ。爺いの背中で、上野の焼けるのを見返り見返りして、田圃道を逃げたのだ。秩父在では己達を歓迎したものだ。己の事を江戸の坊様と云っていた。」
「なんでも江戸の坊様に御馳走をしなくちゃあならないというので、蕎麦に鳩を入れて食わしてくれたっけ。鴨南蛮というのはあるが、鳩南蛮はあれっきり食った事がねえ。」
「そうしていると打毀という奴が来やがった。浪人ものというような奴だ。大勢で押し込んで来やがるのだ。親父がぴょこぴょこお辞儀をして、酒樽の鏡を抜いて馳走をしたもんだから、拍子抜がして素直に帰って行きゃあがった。ところが二三日するとまた遣って来やがった。