Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

のわき

野分

夏目 漱石

Lesen Sie 野分 (のわき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.508 Zeichen · 189 Bildschirme

Aozora Bunko

と突き込む勇気が出なかった。

「昔から何かしようと思えば大概は一人坊っちになるものです。そんな一人の友達をたよりにするようじゃ何も出来ません。ことによると親類とも仲違になる事が出来て来ます。妻にまで馬鹿にされる事があります。しまいに下女までからかいます」

「私はそんなになったら、不愉快で生きていられないだろうと思います」

「それじゃ、文学者にはなれないです」

高柳君はだまって下を向いた。

「わたしも、あなたぐらいの時には、ここまでとは考えていなかった。しかし世の中の事実は実際ここまでやって来るんです。うそじゃない。苦しんだのは耶蘇や孔子ばかりで、吾々文学者はその苦しんだ耶蘇や孔子を筆の先でほめて、自分だけは呑気に暮して行けばいいのだなどと考えてるのは偽文学者ですよ。そんなものは耶蘇や孔子をほめる権利はないのです」

高柳君は今こそ苦しいが、もう少し立てば喬木にうつる時節があるだろうと、苦しいうちに絹糸ほどな細い望みを繋いでいた。その絹糸が半分ばかり切れて、暗い谷から上へ出るたよりは、生きているうちは容易に来そうに思われなくなった。

「高柳さん」

「はい」

「世の中は苦しいものですよ」