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Japanische Klassiker mit Furigana

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かわぐちこ

野菊の墓他六篇

伊藤 左千夫

Lesen Sie 野菊の墓他六篇 (かわぐちこ) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.105 Zeichen · 61 Bildschirme

Aozora Bunko

矛盾混乱なにひとつ思うようにならず、つねに無限の懊悩に苦しみながらも、どうにか精神的の死滅をまぬかれて、なお奮闘の勇を食い得るのは、強烈な嗜好が、他より何物にも犯されない心苑を闢いて、いささかながら自己の天地がそこにあるからであるとみておいてもらいたい。

自分で自分のする悲劇を観察し批判し、われとわが人生の崎嶇を味わいみるのも、また一種の慰藉にならぬでもない。

それだけ負け惜しみが強ければ、まァ当分死ぬ気づかいもないと思っておってくれたまえ。元来人間は生きたい生きたいの悶躁でばかり動いている。そうしてどうかこうか生を寄するの地をつくっているものだ。ただ形骸なお存しているのに、精神早く死滅しているというようなことにはなりたくない。愚痴はこれくらいでやめるが、僕の去年は、ただ貧乏に苦しめられたばかりではなかった。

三

矛盾した二つのことが、平気で並行されるということは、よほど理屈にはずれた話だけれど、僕のところなどではそれがしじゅう事実として行なわれている。

ある朝であった。妻は少し先に起きた。三つになるのがふとんの外へのし出て眠っているのを、引きもどして小枕を直しやりながら、