Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

てつのしょじょ

鉄の処女

大倉 燁子

Lesen Sie 鉄の処女 (てつのしょじょ) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.706 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

西医学博士談(博士は夫人の実兄である)

『私が馳けつけた時には、もう已にこときれていて手の下しようもなかった。妹は冷静な女で、決して自殺するような弱い女ではありません。子供こそないが、夫婦間も至極円満で親類中での羨望の的になっていた位です、それに第一自殺しなければならないような原因は何一つありません。しかし近頃少し健康を害したと云って、よく宅へ来ると、薬局から睡眠剤をつくらせて帰りました。医者の娘ですし、薬の事など相当に心得てはいますが、原因もなく、厭世自殺などするような女では断じてありませんが、虚名を売っているために相当敵はあったようでした。死の直接原因は勿論極量以上の薬を服んだためです。服んだのか、呑まされたか、それは私の申す範囲ではありません。屍体は帝大の方で解剖することになっています』

なお二三の新聞は夫人が投宿していたふじやホテルの支配人の談として、

『伯爵夫人は昨日の午後、伯爵からお電話があって、途中までお迎えに来ていらっしゃるからと仰しゃって、お元気にお出ましになりました。いつもはホテルの自動車でお送り申上げるのですが、昨日はお天気もいいし運動がてらと仰しゃって、お歩きになってお出かけになりました。