Japanische Klassiker mit Furigana
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えんぴつのしん
鉛筆のしん
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 鉛筆のしん (えんぴつのしん) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.556 Zeichen · 6 Bildschirme
私が大学にはいった頃、中村清二という大変傑い先生がいらっしゃいました。私たちが、この大先生から一番はじめに教わったことは、何と、実験室の掃除の仕方と、ビーカーの洗い方でした。
その頃は、くだらないことに思っていましたが、考えてみますと、ビーカー一つ満足に洗えなくては、立派な研究も出来るはずがありません。レンズを持つ時の注意、器械の持ち運び方、器械の触ってよいところと触ってならないところ。このような細かいしつけが、どれ程それからの私の研究を助けてくれたかしれないのです。
ビーカーの洗い方や、器械の触り方というようなことは、科学の研究をする人には必要だが、ふつうの人には、必要でないと考える人があるかもしれません。けれども、こういうしつけをする本当のねらいは、学問に対する身だしなみを、身につけさせるところにあるのです。学問は、私たちが慎ましい心で、大いに尊ぶべきものです。なぜならば人間の値うちは、学問を持っているというところにあるからです。
私たちは、鉛筆の正しいけずり方や、本の正しい読み方も出来ないで、むつかしいことをりこうぶるような人には、なりたくないものです。