Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
「来た来た。ああ、とうとう来た。十力の金剛石がとうとう下った」と花はまるでとびたつばかりかがやいて叫びました。
木も草も花も青ぞらも一度に高く歌いました。
「ほろびのほのお 湧きいでて
つちとひととを つつめども
こはやすらけき くににして
ひかりのひとら みちみてり
ひかりにみてる あめつちは
…………………」
急に声がどこか別の世界に行ったらしく聞こえなくなってしまいました。そしていつか十力の金剛石は丘いっぱいに下っておりました。そのすべての花も葉も茎も今はみなめざめるばかり立派に変わっていました。青いそらからかすかなかすかな楽のひびき、光の波、かんばしく清いかおり、すきとおった風のほめことばが丘いちめんにふりそそぎました。
なぜならばすずらんの葉は今はほんとうの柔らかなうすびかりする緑色の草だったのです。
うめばちそうはすなおな、ほんとうのはなびらをもっていたのです。そして十力の金剛石は野ばらの赤い実の中のいみじい細胞の一つ一つにみちわたりました。
その十力の金剛石こそは露でした。
ああ、そしてそして十力の金剛石は露ばかりではありませんでした。