Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
その島の平らないただきに、立派な眼もさめるような、白い十字架がたって、それはもう、凍った北極の雲で鋳たといったらいいか、すきっとした金いろの円光をいただいて、しずかに永久に立っているのでした。
「ハレルヤ、ハレルヤ」前からもうしろからも声が起こりました。ふりかえって見ると、車室の中の旅人たちは、みなまっすぐにきもののひだを垂れ、黒いバイブルを胸にあてたり、水晶の数珠をかけたり、どの人もつつましく指を組み合わせて、そっちに祈っているのでした。思わず二人ともまっすぐに立ちあがりました。カムパネルラの頬は、まるで熟した苹果のあかしのようにうつくしくかがやいて見えました。
そして島と十字架とは、だんだんうしろの方へうつって行きました。
向こう岸も、青じろくぼうっと光ってけむり、時々、やっぱりすすきが風にひるがえるらしく、さっとその銀いろがけむって、息でもかけたように見え、また、たくさんのりんどうの花が、草をかくれたり出たりするのは、やさしい狐火のように思われました。
それもほんのちょっとの間、川と汽車との間は、すすきの列でさえぎられ、白鳥の島は、二度ばかり、うしろの方に見えましたが、じきもうずうっと遠く小さく、絵のようになってしまい、またすすきがざわざわ鳴って、とうとうすっかり見えなくなってしまいました。