Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
「ほんとうに苹果のにおいだよ。それから野茨のにおいもする」
ジョバンニもそこらを見ましたがやっぱりそれは窓からでもはいって来るらしいのでした。いま秋だから野茨の花のにおいのするはずはないとジョバンニは思いました。
そしたらにわかにそこに、つやつやした黒い髪の六つばかりの男の子が赤いジャケツのぼたんもかけず、ひどくびっくりしたような顔をして、がたがたふるえてはだしで立っていました。隣りには黒い洋服をきちんと着たせいの高い青年がいっぱいに風に吹かれているけやきの木のような姿勢で、男の子の手をしっかりひいて立っていました。
「あら、ここどこでしょう。まあ、きれいだわ」青年のうしろに、もひとり、十二ばかりの眼の茶いろな可愛らしい女の子が、黒い外套を着て青年の腕にすがって不思議そうに窓の外を見ているのでした。
「ああ、ここはランカシャイヤだ。いや、コンネクテカット州だ。いや、ああ、ぼくたちはそらへ来たのだ。わたしたちは天へ行くのです。ごらんなさい。あのしるしは天上のしるしです。もうなんにもこわいことありません。わたくしたちは神さまに召されているのです」黒服の青年はよろこびにかがやいてその女の子に言いました。