Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
その窓の外には海豚のかたちももう見えなくなって川は二つにわかれました。そのまっくらな島のまん中に高い高いやぐらが一つ組まれて、その上に一人の寛い服を着て赤い帽子をかぶった男が立っていました。そして両手に赤と青の旗をもってそらを見上げて信号しているのでした。
ジョバンニが見ている間その人はしきりに赤い旗をふっていましたが、にわかに赤旗をおろしてうしろにかくすようにし、青い旗を高く高くあげてまるでオーケストラの指揮者のようにはげしく振りました。すると空中にざあっと雨のような音がして、何かまっくらなものが、いくかたまりもいくかたまりも鉄砲丸のように川の向こうの方へ飛んで行くのでした。ジョバンニは思わず窓からからだを半分出して、そっちを見あげました。美しい美しい桔梗いろのがらんとした空の下を、実に何万という小さな鳥どもが、幾組も幾組もめいめいせわしくせわしく鳴いて通って行くのでした。
「鳥が飛んで行くな」ジョバンニが窓の外で言いました。
「どら」カムパネルラもそらを見ました。
そのときあのやぐらの上のゆるい服の男はにわかに赤い旗をあげて狂気のようにふりうごかしました。