Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎんがてつどうのよる

銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme

Aozora Bunko

ジョバンニもそっちを見ましたけれども、そこはぼんやり白くけむっているばかり、どうしてもカムパネルラが言ったように思われませんでした。

なんとも言えずさびしい気がして、ぼんやりそっちを見ていましたら、向こうの河岸に二本の電信ばしらが、ちょうど両方から腕を組んだように赤い腕木をつらねて立っていました。

「カムパネルラ、僕たちいっしょに行こうねえ」ジョバンニがこう言いながらふりかえって見ましたら、そのいままでカムパネルラのすわっていた席に、もうカムパネルラの形は見えず、ただ黒いびろうどばかりひかっていました。

ジョバンニはまるで鉄砲丸のように立ちあがりました。そして誰にも聞こえないように窓の外へからだを乗り出して、力いっぱいはげしく胸をうって叫び、それからもう咽喉いっぱい泣きだしました。

もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。そのとき、

「おまえはいったい何を泣いているの。ちょっとこっちをごらん」いままでたびたび聞こえた、あのやさしいセロのような声が、ジョバンニのうしろから聞こえました。

ジョバンニは、はっと思って涙をはらってそっちをふり向きました、さっきまでカムパネルラのすわっていた席に黒い大きな帽子をかぶった青白い顔のやせた大人が、やさしくわらって大きな一冊の本をもっていました。