Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

どうせんかいじへん

銅銭会事変 短編

国枝 史郎

Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

「ところが私としてはいいたいのじゃ」

「秘密というものはいってしまいたいもので」

「一人で胸に持っているのがどうにも私には不安でな。――昨夜、それも夜中でござるが、化物屋敷へ行きましてな、不思議な怪我人を療治しました。……無論人間には相違ないが、肌が美しい桃色でな。それに産毛が黄金色じゃ。……細い細い突き傷が一つ。そのまた傷の鋭さときたら。おおそうそうそっくりそうだ! 藪殿が得意でおやりになるあの吹矢で射ったような傷! それを療治しましたのさ。……ところで私はその邸で珍らしいものを見ましたよ。六歌仙の軸を見ましたのさ。……見たといえばもう一つ貧乏神を見ましてな。いやこれには嚇かされましたよ。……邸からして不気味でしてな。百畳敷の新築の座敷に金屏風が一枚立ててある。その裾の辺に老人がいる。十徳を着た痩せた武士でな。その陰々としていることは。まず幽霊とはあんなものですかね」

こんな調子に専斎は、恐ろしかった昨夜の経験を悉く紋太郎に話したものである。

紋太郎は黙って聞いていたが、彼の心中にはこの時一つの恐ろしい疑問が湧いたのであった。

彼は自分の家へ帰ると部屋の中へ閉じ籠もり何やら熱心に考え出した。