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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうせんかいじへん

銅銭会事変 短編

国枝 史郎

Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

の一句こそはこういう事情の下に出来上がったのである。

翌日隣室に若い侍が、毒を飲んで一人死んでいた。前髪立ての美男であって、浦里のもとへ通って来た嫖客の一人だということであったが、それかあらぬか浦里は、自分親しく施主に立って立派な葬式を営んだため、噂がパッと拡がった。しかし間もなくその浦里も奈良茂のために根引きされて、吉原から姿を隠したので、廓の名物を失ったといって、嘆息しない者はなかったが、名物といえば江戸名物の紅白縮緬組もそれ以来パッタリ市中へ出ないようになって、次第に噂も消えて行った。

それにしても暁杜鵑之介と宣った、美しい若衆は何者であろう? 何んのために自害したのであろう?

古い当時の記録を見ると、次のようなことが記されてある。

「慶安の巨魁由井正雪の孫、幕府に怨恨を含む所あり、市中に出でて婦女子を害す。追窮されて遊里に忍び、遂げられざるを知って自殺す云々」と。しかし、自害した真の原因は、お伝の方の美貌に魅せられ、大丈夫の魂の鈍ったことを悲しんだからに相違ない。

浦里のお千代は、兄と共々、深夜に廓を抜け出して、市中を横行した当時の覇気を、兄の死と一緒に封じ込み、ただ貞節の妻として奈良茂に仕えたということであった。