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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうせんかいじへん

銅銭会事変 短編

国枝 史郎

Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

こいつはちょっといい気持ちだ。まずなるたけならいい方へ考えた方がよさそうだ。少なくも気休めにはなるからな」

観音堂の裏手へ廻った。花川戸の方へ歩いて行った。どこもかしこも寝静まっていた。家々がまるで廃墟のように見えた。隅田に添って両国の方へ歩いた。一方は大河一方は家並、その家並が一所切れてこんもりとした森があった。社でも祀ってあるらしい。

「どれ、神様でも拝むとするか」森の中へはいって行った。はたして社が祀ってあった。その拝殿へ腰を掛けた。一つ大きく呼吸づいた。もう一度大きく呼吸づこうとした。中途で彼は止めてしまった。

「実際現代は息苦しい。重い石が冠さっている。勇気のある者は憤怒をもって、その重い石を刎ね退けるがいい。勇気のある者は笑ってはいけない! 肉体的にいう時は、笑ったとたんに筋が弛む。精神的にいう時は、笑ったとたんに心が弛む。弛むということは油断ということだ。その油断に付け込んで飛び込んで来るのが、妥協性だ。妥協、うやむや、去勢、萎縮、そこで小粋な姿をして、天下は泰平でございます。浮世は結構でございます。皆さん愉快にやりましょう。粋でげすな。