Japanische Klassiker mit Furigana
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に、さんば――じゅうに、さんば
鏡花短篇集
泉 鏡花
Lesen Sie 鏡花短篇集 (に、さんば――じゅうに、さんば) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.305 Zeichen · 66 Bildschirme
雀同志は、突合って、先を争って狂っても、その目白鳥にはおとなしく優しかった。そして目白鳥は、欲しそうに、不思議そうに、雀の飯を視めていた。
私は何故か涙ぐんだ。
優しい目白鳥は、花の蜜に恵まれよう。――親のない雀は、うつくしく愛らしい小鳥に、教えられ、導かれて、雪の不安を忘れたのである。
それにつけても、親雀は何処へ行く。――
――去年七月の末であった。……余り暑いので、愚に返って、こうどうも、おお暑いでめげては不可い。小児の時は、日盛に蜻蛉を釣ったと、炎天に打つかる気で、そのまま日盛を散歩した。
その気のついでに、……何となく、そこいら屋敷町の垣根を探して(ごんごんごま)が見たかったのである。この名からして小児で可い。――私は大好きだ。スズメノエンドウ、スズメウリ、スズメノヒエ、姫百合、姫萩、姫紫苑、姫菊のたけた称に対して、スズメの名のつく一列の雑草の中に、このごんごんごまを、私はひそかに「スズメの蝋燭」と称して、内々贔屓でいる。
分けて、盂蘭盆のその月は、墓詣の田舎道、寺つづきの草垣に、線香を片手に、このスズメの蝋燭、ごんごんごまを摘んだ思出の可懐さがある。