Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

に、さんば――じゅうに、さんば

鏡花短篇集

泉 鏡花

Lesen Sie 鏡花短篇集 (に、さんば――じゅうに、さんば) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.305 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

も、火牛の修羅の巷を忘れた。――古戦場を忘れたのが可いのではない。忘れさせたのが雀なのである。

モウパッサンが普仏戦争を題材にした一篇の読みだしは、「巴里は包囲されて飢えつつ悶えている。屋根の上に雀も少くなり、下水の埃も少くなった。」と言うのではなかったか。

雪の時は――見馴れぬ花の、それとは違って、天地を包む雪であるから、もしこれに恐れたとなると、雀のためには、大地震以上の天変である。東京のは早く消えるから可いものの、五日十日積るのにはどうするだろう。半歳雪に埋もるる国もある。

或時も、また雪のために一日形を見せないから、……真個の事だが案じていると、次の朝の事である。ツィ――と寂しそうに鳴いて、目白鳥が唯一羽、雪を被いで、紅に咲いた一輪、寒椿の花に来て、ちらちらと羽も尾も白くしながら枝を潜った。

炬燵から見ていると、しばらくすると、雀が一羽、パッと来て、おなじ枝に、花の上下を、一所に廻った。続いて三羽五羽、一斉に皆来た。御飯はすぐ嘴の下にある。パッパ、チイチイ諸きおいに歓喜の声を上げて、踊りながら、飛びながら、啄むと、今度は目白鳥が中へ交った。