Japanische Klassiker mit Furigana
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ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
Lesen Sie 長崎の鐘 (ながさきのかね) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.109 Zeichen · 131 Bildschirme
馬鹿馬鹿しくてやれるものじゃありません」
「じゃ、日本は負けっぱなしですか?」
「神の言に『復讐は我に在り、我報ゆべし』とあります。地上の戦争の勝負とは別に、神の目から見て不正義のほうを神が罰し給うのみ。復讐という問題はわれわれの範囲ではありません」
「それじゃ、僕らの生きてゆくこれからの道はなんですか?」
「それを発見するために、私はこうしてこの壕舎に座って考えているのです。なかなか見つかりません」
「僕もどこかで静かに考えるかな」
「山に入って考えなさい。世の渦の中にいると、くるくる回るばかりでついに自分の道を見いださずに、わいわい騒ぐだけの人間になりますよ。青山元不動、白雲自去来、私はいつもあの三ツ山を仰いで黙想をつづけています」
客は心機一転して去る。壕舎はしばらく森閑となる。五歳の茅乃が独りしゃべっているのが聞こえる。出てみると、吹きさらしの焼け跡の石の上に瓶や皿や鏡のかけらなどを並べ、人形の首を相手にままごとをしている。友だちはみんな死んでしまった。
「茅ちゃんのおうちは大きかったわね。二階があったねえ、母ちゃんがいたね。お饅頭つくって茅ちゃんに食べさせたわねえ。