Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ながさきのかね

長崎の鐘

永井 隆

Lesen Sie 長崎の鐘 (ながさきのかね) von 永井 隆 (ながいたかし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.109 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

気がついた時にはぴっしゃり胸を何か材木で挟まれて床にのびていた。どうにかこうにか動いてみると、腰が自由になり、両腕がわがものとなり、それを使って順々に自分の上に積み重なった木材をとりのけて抜け出すことができた。定着タンクの中の写真はどうなったろうと見回すが、眼鏡がとんでしまって、あたり一切はピントがぼけている。そばでいっしょに仕事をしていた森内君はどうしたろう。何べんも呼んでみるが返事がない。そこらの木材の下を捜しても、手もなく足も見えない。うまくはい出したものらしい。がらくたの山を越え、廊下に出てみてびっくりした。まるで知らぬ家へはじめて来たようだ。何もかも様子が変わっている。眼鏡がなくなったせいかしら、と二度も三度も眼をこすっては見回した。

これまでの話は、コンクリート建築物の中にいて放射線の直射を受けなかった幸運の仲間についてである。屋外にいた者はどうであったろうか。清木先生は、薬学専門部の裏の防空壕を学生と一緒にせっせと掘っていた。先生が掘り役で、学生はその土を外に運び出していた。ちょうどその瞬間、壕の外へ出ていた者は死のくじを引き、中へ入っていた者が生のくじに当たろうとは、誰が予知していたであろう。