Japanische Klassiker mit Furigana
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もん
門
Lesen Sie 門 (もん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.830 Zeichen · 278 Bildschirme
は、かえって凌ぎやすかった。とかくして夫を送り出すまでは、しばらくしたらまたいつものように折り合って来る事と思って我慢していた。ところが宗助がいなくなって、自分の義務に一段落が着いたという気の弛みが出ると等しく、濁った天気がそろそろ御米の頭を攻め始めた。空を見ると凍っているようであるし、家の中にいると、陰気な障子の紙を透して、寒さが浸み込んで来るかと思われるくらいだのに、御米の頭はしきりに熱って来た。仕方がないから、今朝あげた蒲団をまた出して来て、座敷へ延べたまま横になった。それでも堪えられないので、清に濡手拭を絞らして頭へ乗せた。それが直生温くなるので、枕元に金盥を取り寄せて時々絞り易えた。
午までこんな姑息手段で断えず額を冷やして見たが、いっこうはかばかしい験もないので、御米は小六のために、わざわざ起きて、いっしょに食事をする根気もなかった。清にいいつけて膳立をさせて、それを小六に薦めさしたまま、自分はやはり床を離れずにいた。そうして、平生夫のする柔かい括枕を持って来て貰って、堅いのと取り替えた。御米は髪の損れるのを、女らしく苦にする勇気にさえ乏しかったのである。