Japanische Klassiker mit Furigana
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もん
門
Lesen Sie 門 (もん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.830 Zeichen · 278 Bildschirme
それがためせっかくおいでのところを失礼致しました」
宜道はこの時改めて遠来の人に対して自分の不在を詫びた。この大きな庵を、たった一人で預かっているさえ、相応に骨が折れるのに、その上に厄介が増したらさぞ迷惑だろうと、宗助は少し気の毒な色をほかに動かした。すると宜道は、
「いえ、ちっとも御遠慮には及びません。道のためでございますから」とゆかしい事を云った。そうして、目下自分の所に、宗助のほかに、まだ一人世話になっている居士のある旨を告げた。この居士は山へ来てもう二年になるとかいう話であった。宗助はそれから二三日して、始めてこの居士を見たが、彼は剽軽な羅漢のような顔をしている気楽そうな男であった。細い大根を三四本ぶら下げて、今日は御馳走を買って来たと云って、それを宜道に煮てもらって食った。宜道も宗助もその相伴をした。この居士は顔が坊さんらしいので、時々僧堂の衆に交って、村の御斎などに出かける事があるとか云って宜道が笑っていた。
そのほか俗人で山へ修業に来ている人の話もいろいろ聞いた。中に筆墨を商う男がいた。背中へ荷をいっぱい負って、二十日なり三十日なり、そこら中回って歩いて、ほぼ売り尽してしまうと山へ帰って来て坐禅をする。