Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かのように

阿部一族・舞姫

森 鴎外

Lesen Sie 阿部一族・舞姫 (かのように) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.875 Zeichen · 141 Bildschirme

Aozora Bunko

それでも机の上に俯さっていなかっただけを、僕は褒めて置くね。」

秀麿は真面目ではあるが、厭がりもしないらしい顔をして、盛んに饒舌り立てている綾小路の様子を見ている。簡単に言えば、この男には餓鬼大将と云う表情がある。額際から顱頂へ掛けて、少し長めに刈った髪を真っ直に背後へ向けて掻き上げたのが、日本画にかく野猪の毛のように逆立っている。細い目のちょいと下がった目尻に、嘲笑的な微笑を湛えて、幅広く広げた口を囲むように、左右の頬に大きい括弧に似た、深い皺を寄せている。

綾小路はまだ饒舌る。「そんなに僕の顔ばかし見給うな。心中大いに僕を軽侮しているのだろう。好いじゃないか。君がロアで、僕がブッフォンか。ドイツ語でホオフナルと云うのだ。陛下の倡優を以て遇する所か。」

秀麿は覚えず噴き出した。「僕がそんな侮辱的な考をするものか。」

「そんなら頭からけんつくなんぞを食わせないが好い。」

「うん。僕が悪かった。」秀麿は葉巻の箱の蓋を開けて勧めながら、独語のようにつぶやいた。「僕は人の空想に毒を注ぎ込むように感じるものだから。」

「それがサンチマンタルなのだよ」と云いながら、綾小路は葉巻を取った。