Japanische Klassiker mit Furigana
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かげろうざ
陽炎座
泉 鏡花
Lesen Sie 陽炎座 (かげろうざ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.381 Zeichen · 67 Bildschirme
背丈恰好、それも十一二の男の児が、文金高髷の仮髪して、含羞だか、それとも芝居の筋の襯染のためか、胸を啣える俯向き加減、前髪の冷たさが、身に染む風情に、すべすべと白い肩をすくめて、乳を隠す嬌態らしい、片手柔い肱を外に、指を反らして、ひたりと附けた、その頤のあたりを蔽い、額も見せないで、なよなよと筵に雪の踵を散らして、静に、行燈の紙の青い前。
十二
綿かと思う柔な背を見物へ背後むきに、その擬えし姿見に向って、筵に坐ると、しなった、細い線を、左の白脛に引いて片膝を立てた。
この膝は、松崎の方へ向く。右の掻込んで、その腰を据えた方に、美しい女と紳士の縁台がある。
まだ顔を見せないで、打向った青行燈の抽斗を抜くと、そこに小道具の支度があった……白粉刷毛の、夢の覚際の合歓の花、ほんのりとあるのを取って、媚かしく化粧をし出す。
知ってはいても、それが男の児とは思われない。耳朶に黒子も見えぬ、滑かな美しさ。松崎は、むざと集って血を吸うのが傷しさに、蹈台の蚊をしきりに気にした
蹈台の蚊は、おかしいけれども、はじめ腰掛けた時から、間を措いては、ぶんと一つ、ぶんとまた一つ、穴から唸って出る……足と足を摺合わせたり、頭を掉ったり、避けつ払いつしていたが、日脚の加減か、この折から、ぶくぶくと溝から泡の噴く体に数を増し