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Japanische Klassiker mit Furigana

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あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lesen Sie 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.414 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

ヨウさんは稽古の日といえば欠さず四時半頃に会社からお抱の自動車で馳けつけ稽古をすますとそのままわたしを引留め贔屓の芸者を呼んで晩餐を馳走した。そして十時半というと規則正しく帰り支度をする。雨の降る晩なぞわざわざわたしの家の門前まで自動車で送って来てくれる事もあった。ヨウさんの座敷に呼ばれる芸者は以前は長唄清元なぞの名取連も交えられていたそうであるがその頃は自然河東一中薗八という組のものばかりに限られていたので若いといっても二十五、六より下はない。既に芸者とよりは師匠らしく見える老妓もあった。さればその頃初めて十九になったとやらいう小半の姿は正に万緑叢中の紅一点あまり引立ち過ぎて何となく気の毒にも見えまた問わずしてこの女がヨウさんの御世話になっているものと推量されるのであった。

小半はいかにも血色のよい大柄ながっしりした身体付。眼はぱっちりして眉も濃く生際もよいので顔立は浮彫したようにはっきりしている代り口のやや大きく下の少し張出している欠点も共に著しく目に立って愛嬌には至って乏しく愁もまずきかぬ顔立であった。豊艶な女をばいつの時代にも当世風とするならば小半も勿論その型の中に入れべきものである。