Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うんなんしゅびへい

雲南守備兵

木村 荘十

Lesen Sie 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) von 木村 荘十 (きむらそうじゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.859 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

彼は学生というものは、どうしてあんなに色々のことを知っているのか、不思議に思うのと同時に、アメリカから一億弗……それも雲南のドルで八十億ドルにもなる借款のかたに、この地方の錫だの色々のものをとられるので、坑夫を集めるのに大童だと云う話にひどく憂欝にされた。

“弟はそんな所へでも引張られてしまったのではないか、お母さんはどうしたろう”

彼は急に不安になって、部屋の中を見た。

と、装具の音に気がついたのか棉門をあけて入って来た者がある。まだ、十三か十四だろう、痩せた、青い顔をした娘である。孫伍長はこれにも奴隷娘を想い出しながら訊いた。

「学生さん達は何処にいるね」

「今朝早く帰りました」

「え?」

ひねこびた娘は成熟た顔をして云った。

「今朝までのお勘定を頂いてあるんです。ゆっくりしてっていいんでしょう」

そして、さげて来た土瓶の茶を注いで、孫伍長に寄り添った。

「いや、俺は帰る。おふくろを探さなきゃアならないんだ」

彼はそういうと茶も飲まず、悲しそうな顔をしている娘に、小さな紙幣を一枚やって、その家を飛び出した。何ということなく見るに堪えない気持だった。

朝の雲南府は、昨夜学生の云った通り死の街のような静けさだった。