Japanische Klassiker mit Furigana
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ほしみせ
露肆
泉 鏡花
Lesen Sie 露肆 (ほしみせ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.973 Zeichen · 32 Bildschirme
火鉢も無ければ、行火もなしに、霜の素膚は堪えられまい。
黒繻子の襟も白く透く。
油気も無く擦切るばかりの夜嵐にばさついたが、艶のある薄手な丸髷がッくりと、焦茶色の絹のふらしてんの襟巻。房の切れた、男物らしいのを細く巻いたが、左の袖口を、ト乳の上へしょんぼりと捲き込んだ袂の下に、利休形の煙草入の、裏の緋塩瀬ばかりが色めく、がそれも褪せた。
生際の曇った影が、瞼へ映して、面長なが、さして瘠せても見えぬ。鼻筋のすっと通ったを、横に掠めて後毛をさらりと掛けつつ、ものうげに払いもせず……切の長い、睫の濃いのを伏目になって、上気して乾くらしい唇に、吹矢の筒を、ちょいと含んで、片手で持添えた雪のような肱を搦む、唐縮緬の筒袖のへりを取った、継合わせもののその、緋鹿子の媚かしさ。
七
三枚ばかり附木の表へ、(一くみ)も仮名で書き、(二せん)も仮名で記して、前に並べて、きざ柿の熟したのが、こつこつと揃ったような、昔は螺が尼になる、これは紅茸の悟を開いて、ころりと参った張子の達磨。
目ばかり黒い、けばけばしく真赤な禅入を、木兎引の木兎、で三寸ばかりの天目台、すくすくとある上へ、大は小児の握拳、小さいのは団栗ぐらいな処まで、ずらりと乗せたのを、その俯目に、ト狙いながら、件の吹矢筒で、フッ。