Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおいとけいだい

青い時計台

小川 未明

Lesen Sie 青い時計台 (あおいとけいだい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.476 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

四

さよ子は、今度は路を迷わずに、その町にくることができました。月はすこし欠けていましたけれども、やはり流るるような青い青い光は、時計台を照らして、高い塔が夜の空にそびえているのを見ました。さよ子は例の窓のところにきて、石の上に立ってのぞきますと、へやのようすにすこしも変わりがなかったけれど、大きなテーブルのそばのベッドの上には、年老った娘らの父親が横たわっていました。三人の娘らは、当時のように笑いもせずに、いずれも心配そうな顔つきをしていました。やがて父親は、なにかいって金庫の方を指さしました。するといちばん年上の娘が、その金庫の方に歩いていって、そのとびらを開けました。そして中から、たくさんの金貨を盛った箱を、父親のねているまくらもとに持ってきました。父親はなにかいっていましたが、やがて半分ばかり床の中から体を起こして、やせた手でその金貨を三人の娘らに分けてやりました。

この光景を見たさよ子は、なんとなく悲しくなりました。そして家へ帰る路すがら、自分もいつかお父さんや、お母さんに別れなければならぬ日があるのであろうと思いました。

四

あいかわらず、その後も、町の方からは聞き慣れたよい音色が聞こえてきました。