Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.406 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうだ、ひょろ松、おれがその後をつづけて見ようじゃないか」

「えッ」

「なにも驚くことはない。そのおさまりはこういう工合になるんだろう。……金三郎が鳳凰を彫った簪を万和に見せると、万和はおどろいて、これはお梅の棺の中へ入れてやった簪だが、どうしてあなたがこんなものを持っていらっしゃるのかと訊ねる。そのとたん、寝ていたお米がムクムクと起きだし、あたしがあまり哀れな死にようをしたので、冥土の神さまが憐れんでしばしの暇をたまわり、お米の身体を借りて金三郎さまと契りました。……顔を見るとお米だが、言葉つきはまるっきりお梅。みなが驚いているうちに、お梅の霊は、あたしの縁をお米につがせてくださることがなによりのあたしの供養。どうぞおききとどけくださいませ。ではこれでこの世のお暇、と言って泣き倒れたと思うと息が絶えた。おどろいて駈け寄って介抱すると、間もなくお米は息を吹きかえしたが、瘧が落ちたようにキョトンとしている。寝ていたあいだのことを訊くとなにひとつ知らないという。万和もお梅のこころを哀れに思い、お梅が言った通り、ふたりを夫婦にすることにした、仍って件の如しさ」