Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜ
風
壺井 栄
Lesen Sie 風 (かぜ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.702 Zeichen · 78 Bildschirme
「ああ、うまい、わたしも一つたのも。」
お代りを注文しておいて、飢えた人のように熱心に操子はそれを食べたが、お代りがきたときには、もう手が出なかった。彼女はまた例のかわいらしさで笑い、
「わたしたちの食慾なんて、たいしたことないのにね。ラーメン二つ、食えないんだもの。」
茂緒は深い感銘でその日の操子が心に残った。その夜、茂緒は夫に語った。
「ね、どうしてもわたし、感心しないわ。操子さんまでが、とうとうK紡績へ手紙出したのよ。」
「へえ。」
「アナキストって、なんていやらしいの。あなたも前にはあんなことしてたの。」
「ああ。」
「けいべつに価いするわ。」
「そうだよ。自分でもいやんなっちゃうよ、今じゃあ。その時としての言い分はあったがね。」
「きたないわ。そのくせ、二口目には、ボル(ボルシェヴィキ)の奴ら、ボルの奴らで、ガーン。ボルの奴らに政権とらせてなるもんかよ、なんて、まるで資本家よりもそっちの方が目の敵なのね。二円ぐらいに喜んでさ。わたしはよく分からないけれど、アナだってボルだって、貧乏人をなくする主義なんでしょ、リャクなんてしないで、堂々とやればいいのに。