Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かぜにのってくるコロポックル

風に乗って来るコロポックル

宮本 百合子

Lesen Sie 風に乗って来るコロポックル (かぜにのってくるコロポックル) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.458 Zeichen · 39 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで成程と思ったイレンカトムは、仕舞って置いた弓矢を持って、ドシドシとY岬へ馳け付けた。

道もないような林や叢を、息せき切って馳けるイレンカトムの頭の上では、勿論コロポックルが、しきりに何とかかとか云い続けているのである。

Y岬まで出て見ると、成程、ほんとにそれらしい物が見える。

薄すりと靄(もや)の掛った海の磯近くに、五六艘の船がズラリと並んで、人の立ち騒ぐ様子さえ見えるのだからイレンカトムも、これはそうに違いないと思い定めた。

そして、飛鳥のように岬の端の端の、もう一足で海へ陥りそうな処まで出ると、弦を鳴らしながら、大声を張り上げて、呪を浴せ掛け始めた。

自分達の昔の祖先の宝庫から、書物や書く物を盗み去ったばかりか、また来て何か悪業をしようというのか! 神の戦士の六つの弓、六つの矢にかけてただでは決して逃すまいぞ!

というようなことを叫びながら、手を振り躍り上って戦いを挑んだ。

けれども、義経の軍勢は一向に注意を向けようともしないで、さっさと沖合へ漕ぎ出して行く。自分の挑戦が侮辱されたと思ったから、イレンカトムはすっかり腹を立てた。

白髪を振り乱し、自分の胸を撃ちながら荒れ廻っている……と、熱くなった彼の耳にフト、