Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのたより
風の便り
Lesen Sie 風の便り (かぜのたより) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.044 Zeichen · 66 Bildschirme
君は、なんのかんのと言いながらも、とにかく仕事をはじめる気になったじゃないか。自分の長い手紙も、決してむだではなかったのです。作家は、仕事をしなければならぬ。ひょっとしたら自分も、二三日中に旅に出る事になるかも知れない。その時には君の宿へも立ち寄ってみたいと思っている。面白い宿です。外八文字は、案外、君に気があるのかも知れぬ。もういちど話かけてみたら、どうですか。不取敢、短い葉書を。不一。
七月九日井原退蔵
謹啓。
しばらく御無沙汰して居りました。仕事を一段落させてから、ゆっくりお礼やらお詫びやらを申し上げようと思って、きょうまで延引してしまいました。おゆるし下さい。言いにくい事から、まず申し上げますが、あの温泉宿の支払いをお助け下さって、ありがとう存じます。たしか二十円お借りしたと覚えて居りますが、小為替にて同封して置きましたから、よろしくお願い致します。私も「へちまの花」の印税がはいったばかりのところですからお金持であります。お気を悪くなさらず笑ってお納め下さい。貧乏していると、へんに片意地になるもので、どんな親しい人からでも、お金の世話になりたくないものです。