Japanische Klassiker mit Furigana
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しゃべりすぎる
饒舌りすぎる
山本 周五郎
Lesen Sie 饒舌りすぎる (しゃべりすぎる) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.957 Zeichen · 55 Bildschirme
「いったさ」と云って土田は十太夫を見た、「――どうしてゆかなかったなんて思うんだ」
「金がそっくり返って来たと云ったろう」
「おれは役料を十人扶持取っている」と土田は穏やかに云った、「父からきまって貰う小遣もある、それに、枡平では勘定をろくさま取らないんだ」
「どうして勘定を取らないんだ」
土田は考えてみてから、云った、「――たぶん拍子ぬけがしたんだろう」
「おまえはお饒舌りのくせに言葉を知らないやつだ、それも拍子ぬけなんていう問題じゃないじゃないか」
そして十歳か十一歳のころ、土田が同じように当てずっぽうなことばかり云った例を幾つかあげ、それでよく記録所などに勤めていられるものだ、ときめつけた。やがて十太夫も酔ってきて、話を元へ戻し、家庭でどんな不愉快なことがあったか、と訊き直した。土田正三郎は考えこんだ。なにが不愉快だったろう、今日うちでなにか気にいらないようなことがあったろうか、とふり返ってみるようすだったが、そんなような記憶はないもようであった。
「じゃあ訊くが」十太夫はもどかしそうに土田を見ながら云った、「土田は女房とうまくいっているのか」
土田正三郎は平手打ちでもくらったように、眼をみはって十太夫を見返した。