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Japanische Klassiker mit Furigana

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くびきりもんどう

首切り問答

佐々木 邦

Lesen Sie 首切り問答 (くびきりもんどう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.332 Zeichen · 17 Bildschirme

Aozora Bunko

一年たって、政変の為め上の方の首がすげ替えになったドサクサ紛れに、僕は警察部長に抜擢された。同時に野口君も痺れを切らして待っていた学務部長に栄進した。

「タガイニメデタシ。カタナヲトギハジメル」

という電報が来た。何うしても忘れない男だ。

間もなく僕の県の第二中学校に騒動が起って、校長が辞表を出した。職員間に軋轢があって、他に犠牲者が両三名生じた。新聞は教頭を後任校長に任命したけれど、学務部長は序に教頭も切って、荒療治をすると言っていた。しかしそれでは生徒側が納まり兼ねる形勢だった。又一騒動持ち上っては困るから教頭はそのまゝにして、上にこれを押さえるくらい有力な校長を据える方針に定まった。全国の中学校長の間を物色していた学務部長は、

「沢田君、君の今までの任地に誰か名校長はなかったかね?」

と僕に相談をかけた。

「さあ」

「候補者は二三人あるけれど、若し思い当りがあるなら、僕を助ける積りで推薦してくれ給え」

「大友ってのがある」

「○○の校長かい?」

「そうだよ。僕は評判丈け聴いているんだけれど」

「その大友が第一候補者になっている」

妙な切っかけだった。僕は野口君の方の関係を考えて、会ったことはないと今更弁解のように言ったが、音に聞えているくらいなら尚更だとあって、学務部長は大友氏に定めてしまった。