Japanische Klassiker mit Furigana
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くびきりもんどう
首切り問答
佐々木 邦
Lesen Sie 首切り問答 (くびきりもんどう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.332 Zeichen · 17 Bildschirme
僕は発表前に野口君に報告した。野口君はカン/\に憤って、激越な手紙を寄越した。元来貴様の態度が怪しいと思っていた。道徳家ぶって、仇討ちの妨害をするために大友を管下へ呼んだのだろう。友達甲斐のない奴だというのだった。誤解のないように説明してやったら、今度は頼んで来た。それじゃ仕方がないから大切に保護して置いてくれ。仇討ちは曽我の場合には十八年かゝっている。十八年の天津風。今に知事になって切ってやるというのだった。
僕は職務上大友氏と一切交渉がない。しかし学士会の会合で度々顔を合せた。それから長男が入学したから、父兄という関係が出来た。矢張り名校長だった。第二中学校はもうコトリとも言わなかった。そのまゝ三年過ぎた。野口君は東京からの帰りを二度寄った。二度目の時だった。
「何うだい? 大友は」
「よくやっている。名校長の誉が高い。君は知事になって来ても、迚も切れないよ」
「僕は理窟で切るんじゃない。職務で切るんだ。要するに切りさえすれば宜いんだ」
「そんな無茶な話があるか」
「屹度切って見せる」
「大友氏はもうこゝを動くようなことはないよ」
「それだからこゝで切るんだ」