Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
たかおざんげ
高尾ざんげ
豊島 与志雄
Lesen Sie 高尾ざんげ (たかおざんげ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.252 Zeichen · 21 Bildschirme
滑らかに拭きこまれてる階段を、手先と肱で逆様に匐い降りてゆき、終りまでは持ちこたえず、横倒しに転げ落ちました。また、冬には珍らしい大雨のあと、街路の一部に水溜りが出来ていました時、彼はわざわざそこに踏みこんで、最も深いところを選み、膝まで水に浸って、ざぶざぶ渡って行きました。この種の話は他にいくらもあります。消費した金も相当なもので、彼は戦争中に軍報道部の秘密な仕事に関係していて、終戦時に可なりの金額を手に入れたとの噂もありましたが、これも真偽は明らかでありません。
そういう檜山でしたが、然し、最後に踏み止まる一線をまだ持っているようでした。いくら酔っても、そのままつぶれてしまうことはなく、杉茂登に泊りこむことはなく、遅くなっても必ず自宅に帰ってゆきました。もっとも、これは菊千代の微妙な心遣いによることも多かったようでした。
飲み疲れても檜山はまだ立ち上ろうとせず、一人ぽつねんと、脇息にもたれ、両腕を組んで、憂鬱そうな溜息をつくことがありました。菊千代はかいがいしく卓上の小皿物などを取り片付け、きれいにウイスキーの瓶だけにして、足附きグラスを檜山の前に差し出しました。