Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎょもん

魚紋

吉川 英治

Lesen Sie 魚紋 (ぎょもん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.582 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

――夢かと思っていたが、じゃあ今ここで、密々云っていた二人の話はあれあほんとの事か』

『それよりも、おめえは一体何だって、こんな所に寝ていたんだ』

『大きなお世話だろうぜ。おれはここのお可久の情夫だもの』

『ふウム……そうか』

『――と、まあ自分だけで己惚れているのさ。だが、今の話を聞いたからって、こいつあ何も俺が盗み聞きしたわけじゃねえ。おめえの方から、俺の枕元へやって来て、勝手に喋舌りちらしたんだから、此先とも、何う事が成り行こうと、俺の罪じゃねえぜ。それだけは断っておくよ』

薊の銀歯はセセラ笑いながら、暗に何ものかを挑戦していた。男ぶりから云っても、悪事の腕にかけても、山岡屋の才助は、一歩の負け目をこの男には感じずに居られない。

凝と――顔いろを読んでいたが、折れて、

『兄哥。……何もそう俺は尖っているんじゃねえ。おめえの枕元で、あんな話をしたというのも、これや矢張り、おめえにも運があったと云うもんだ、どうだ。この仕事は、乗で行こうじゃねえか』

薊は、うすい笑をのぼせて、あっさりと、首を振った。

『いけねえ。そいつア断る』

『なんだと』

『山岡屋、てめえ、煙管を斜につかんで、何うする気だ。