Japanische Klassiker mit Furigana
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はとつかい
鳩つかひ
大倉 燁子
Lesen Sie 鳩つかひ (はとつかい) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.680 Zeichen · 30 Bildschirme
ボカ土
「アッという間だったから、よく見る暇も何もありやしない、大きな顔で、眼の下に痣があったのだけは覚えている」
「眼の下の痣――杉山氏へ鳩を届けた男も眼の下に痣があった。――とにかく唖の権を捕えることだね、僕は早くこの頭の痛みを癒して、これから大学の研究室に行かなけりゃならない」
「無理をしちゃいかん。医者は絶対安静を申渡して帰ったんだ」
「ですが、今日行く約束なんだから」
「事情を話して代理をやり給え」
「イヤ、行って来る。鳩の研究を頼んであるんだから、代理じゃ駄目ですよ」
ボカ土
農学部研究室を出て来た赤星の顔にはかくしきれぬ喜びの色があり、頭の痛みさえ忘れる位元気になった。家へ帰ると火鉢の前にどっかと坐り今朝の新聞を広げて見た。鳩に関する記事は何より先に目に入る。
一時重体を伝えられた杉山書記官は幸にも経過良好で数日中に退院するという。氏は再度の危険を怖れて立松捜査課長等の反対にもかかわらず、退院と同時に問題の鳩にダイヤをつけて放すことになった。
他のページには大の男が負けて鳩にお辞儀をしている漫画が出ている。赤星は舌打ちをしながらその新聞を放り出した。そこへ立松が訪ねて来た。