Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
この際これほどの落つきがあるのは容易な事でない。しかるに余の三人は人にたかって置きながら、中には割腹の場合に臨んで臆れを取り、人の介錯を煩わした者もあったそうである。その中の一人を介錯したのは、当日幸いに傷を免かれた宇佐美という者で、即ち前に述べた私の祖母の里方の甥である。
そこでこの事が藩地へ聞えた時、私の家でも随分と心配した。そして関係者は割腹した者の外も厳罰を受ける法になっていたので、従って宇佐美も隠居を命ぜられ家禄も百二十石を二十石減少せられ、当時男子がなかったので他より養子をさせられて、辛と百石で家名だけは取止めたのであった。私はこの宇佐美が帰った時その家へ行って見たが、譴責中は月代や髭を剃ることも出来ぬから、長く伸びた月代で髭も蓬々としていたから、何だか怖く、また衰えた風体をしていたので、気の毒に思った。一時は宇佐美も他の死んだ人々へ対して済まぬから自分も割腹すると云ったのを、他から止められたのだそうな。それから宇佐美の住んでいた邸も召上げられて、城北へ別に悪い邸を賜わる事となった。私もそこへ行って見たが、穢い上に、城山の北の麓の櫓の石垣下なので、その櫓には士分の罪ある者の吟味中囚えて置く牢獄等もあったからなお以て忌わしい感がした。