Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
行き行いて関の峠というへ達した。私は風邪を押していたので段々と疲労を覚えて困っていると、この日路傍に馬方がいて、『帰り馬で安いから乗て下さい。』と勧めた。鞍を置いた馬には多少乗った事もあるが、荷馬に乗るは初てなので躊躇したが、僕も共に勧めるので遂にそれに乗った。ところが意外にも乗心地が好く、初めて駄馬に乗る味を知ったので、翌日から度々それを雇うて乗った。
四日目の宿は和田浜といって、最早讃州へ入ったのであった。例の如く夕飯等も済んで寝ていると、俄に或る一方で騒がしい声が起り、また苦痛に呻く声も聞えて来た。寝られぬままに耳を欹ると、何でも道中によくある胡麻の蠅を働く男を捉えてそれを拷問するのであると判った。僕をして宿の者に訊ねさせると、その宿は今日でいう刑事警察権をも持っていたので、お客様には相済まぬが、役目であるからこんなゴタゴタした事もお聞せ申すのだと答えた。その内に拷問はまた明日にするといって騒ぎは終ったが、一方庭を隔てて止宿している男女が数人あって、その中の一人の女が病気に罹ったので、『久しくここに逗留しているが何時なおって故郷に帰られるであろうか、旅でこんな事になって悲しい悲しい。