Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
尤も君側の者は、前にいった当番をせねばならぬのだから、常に世子の関船に離れないようにしていて、この船も御召し替えという同じ型の関船であった。私は十一歳の時から既に大阪と藩地との航海をした位であるに、船には最も弱く、モウ乗ったと思うと心地が悪くなる。こういうと、それは覆没を恐るるからだという人もあるが、いかに風波のない時でもやはり酔う。あるいはブランコに乗れば一とふりでモウ胸が悪くなる。現今の汽車でもレールが悪くて半日以上も乗っているものなら、モウ食気がなくなる。一体動揺するものに乗ることが私の体には適せぬのだ。そうして左右動は、まだよいが、上下動になると最も困るのだ。そこでブランコと船とが就中閉口せざるを得ぬことになる。けれどもこの船嫌いも、航海をする一回は一回ごとに嫌いになったので、この世子の随行は最初から七回目であったから、今日ほどは弱らなかった。そこで一日だけは世子の側で、勤務もすることが出来たが、少し風波が強くなったので、翌日からは終に引籠った。同僚の日々勤務するに対してなんだか気の毒ではあったが、終に寝たままで幾日か経て藩地の三津浜へ着いた。