Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
また錦画の帖を見せてもらった。それには役者の似顔絵が多かった。似顔絵というものをこの時始めて見た。この日何か事故があって、肝心の『唐人』の登城は中止になったので、大いに失望して帰った。
花見は大概行くことになっていた。多くは上野と向島と御殿山である。上野の花見の時は、あそこでは食べ物が山内には無いので、皆必ず弁当を携えて行き、毛氈を敷いて、酒など飲むことであった。茶と酒の燗などは茶店に頼んだ。上野へ行くと、多くの女が鬼ごっこをしてる様を珍しく見た。何でも私が八歳頃のことであったが、屋敷から上野までの往復とも歩いて大変人に賞められた。私は祖母育ちゆえ、誠に意気地が無く、外へ出る時は必ず人におぶさって行ったが、或る時途中で、私より少し年上の女の子が負ぶさって行くのを見て、甚だ見苦しい姿だとつくづく思い、自分の負ぶさった形も、人から見たらあんなに見苦しいのだろうと思って、もう再び人の脊に依るまいと決心したので、それで上野の往復にも、人々が負んぶしようしようといったのを肯ぜず、我慢して歩き通して驚かしたのであった。今日でも私はまず年の割合によく歩き得る方である。