Japanische Klassiker mit Furigana
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めいせつじじょでん
鳴雪自叙伝
内藤 鳴雪
Lesen Sie 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) von 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.693 Zeichen · 377 Bildschirme
その時出来たのが「築き島の由来」とかいう劇の脚本で、青年松王が自ら求めて人柱になるという、それを自分にも実行したのが彼のピストルの自殺である。氏の湯島の寓所は私の宅と接近していたから、知らせと共に駈け付けて大学病院へ入れた後、父の漸氏が出京するまでは私は昼夜附添っていた。この看護には碧梧桐氏や虚子氏も加わったのである。しかし二発の弾の一つが脳の中枢を破ったのであるからあえなく落命した。子規氏は病床に居て、見舞う事は出来なかったが、従弟でもあるから哀悼を表する傍ら、その作品を集めたものが即ち古白遺稿である。
それから新海非風氏だが、これは家庭の境遇から余り学問はしていなかったが、天才的で俳句を作る才は時々子規氏をも驚ろかした。いわゆるせり吟にも多く作って多くの佳句を見せていた。そうしてこの人も古白氏と共に軟派文士肌で別に資力もない癖に吉原通いをして或る妓と馴染を重ねたが、間もなくその妓が年明けとなって、身を任そうと思う男が二人あったそうだが、終に非風氏の方へ籤が落ちて、その後は同棲することになった。この妓の家元は江州人で、普通なら年明きの娘も資力のある婿を持たせたいというのだが、最初余義なき金策に、娘を苦界に沈めたことを哀れむと共に、娘の好む婿ならばといって、その資力の有無を問うような貪欲心はなかった。