Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
まさか天使でもないでしょうが、可愛らしい子供が、太った手足を出してしゃがみ、薄衣らしいものを頭から被って、その襞が形よく柔かに垂れている純白の美しいのもありました。これなどは外人向きと見えますから、かなり新しいものでしょう。始めはこんな風のものも求めましたが、だんだん目が肥えて来て、古い木彫でなければというようになりました。
根附は帯へ挟むためですから、滑りのよい形を選ぶので、昔は小さい瓢箪を使ったといわれます。ひどくひっかかりそうなのは好まないので、木魚などは多くもない採集の中にも三つ四つあったでしょう。その他達磨は、堆朱のも根来塗のもありました。亀も形がよいと見えて、一つのも重ったのもあったようです。
秘蔵したのは釣瓶の上に蛙がいるのでした。正直という銘がありました、正直は何代かあったのですから、どれだか分りません。小金井は名のためではなくて、ただ気に入ったのを喜ぶのでした。また木彫のお福の面がありました。それには出目右満とありました。右満は天下一ともいわれたのですから、真物などやたらに手には入らないでしょうが、その面のにこやかな面ざしは、見ていてほほえまれます。