Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くろゆり

黒百合

泉 鏡花

Lesen Sie 黒百合 (くろゆり) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.148 Zeichen · 154 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「何でございます。」

「いえさ、連は無かったのか。」

四十三

「ただお一人でございましたよ、豪そうなお方なんです。それに仕込杖なんぞ持っていらっしゃいましたから、私達がかれこれ申上げた処で、とてもお肯入れはなさりますまいと、そう思いまして黙って見ておりましたが、無事にお帰りなされば可うございますがね。」

島野は冷然として、

「何、犬に食われて死にゃあ可いんだ。」

「だって、姉さんはお可哀そうじゃございませんか。」

「そりゃお互様よ。」

「あれ、お安くございませんのね。でも、あの、二度あることは三度とやら申しますから、今日の内また誰かお入りなさりはしまいかと言って、内の父様も案じておりますから、貴方またその姉さんをお助けなさろうの何のッて、あすこへいらっしゃるのはお止し遊ばしまし。」

「だが、その滝の傍までは行っても差支が無いそうじゃないか。」

「そこまでなら偶に行く人もございますが、貴方何しろ真暗だそうですよ。もうそこへ参りました者でも、帰ると熱を煩って、七日も十日も寝る人があるのでございます。」

「熱はお前さんを見て帰ったって同一だ、何暗いたッて日中よ、構やしない。